少しずつ柔らかくなってきた日差しが、MANKAI寮の談話室の窓から差し込んでくる。

地方での再演などを別にすると、公演のない組は比較的、時間にも気持ちにも余裕がある。しばらく公演の予定がない千景の悠々とした態度を見ながら、綴は苦笑いを浮かべた。

春組、夏組と新団員を主演に据えた第四回公演を終え、自然と秋組へと考えが巡る。

いづみが向かいに座っていた春組の卯木千景と皆木綴に話しかけると、千景はちらりと綴に視線をやった。

季節は巡り、春と夏が過ぎれば、また秋が来る。

「そうっすねー……」

「脚本の綴はずっと休みなしだから大変だな」

昼ご飯を終えたいづみは、緑茶の入った湯飲みを手に、ソファに腰を下ろした。

「夏組の公演も終わったし、次は秋組か……どんな団員が入るか楽しみだね!」

A3! ボーイフッドコラージュ

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