満たされない渇きを埋めたくて、あらゆることをやった。犯罪スレスレ、自分の命の保証と引き換えでも構わなかった。

人生なんてイージーモードだ。本気になって必死になってる奴らを見ると不思議でしょうがなかった。

――何でもいい。とにかくアツくなれるものを求めていた。

「またアイツかよ」

「なー、知ってる? 兵頭十座がヤマ高の頭ツブしたって」

なんでそんなに頑張ってんだ? 何もかもこんなに簡単なのに。

大して仲良くもない、まとわりついてくるからって理由でつるんでた奴らの会話がふと気にかかった。

スポーツも勉強もケンカも何もかも、別に本気を出さなくても誰よりもうまくやれる。退屈で無味乾燥な日常。

「誰、ソイツ?」

A3! バッドボーイポートレイト

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